松本人志監督の最新作『R100』が、9月5日(現地時間)より開催される、第38回トロント国際映画祭において、最高賞である「観客賞」が設けられた「ミッドナイト・マッドネス(MIDNIGHTMADNESS)部門」に、正式出品されることが決定した。トロント国際映画祭は、北米最大かつ最多プレミア数を誇り、国際的な注目度も高いことから“映画祭の中の映画祭”と呼ばれている、映画界の一大イベント。世界各地からメディア、配給会社、製作会社、バイヤー、ハリウッドスターが参加し、一般も含め、昨年は総勢40万人の来場を記録。世界の映画祭の中でも重要な映画祭として位置づけられており、ハリウッドのヒットメイカーたちが「オスカー・レースはここから始まる」と称し、「Variety」誌をして、「カンヌ映画祭よりも関心と注目を引きつける作品や映画スターが集まる」と言わしめる。本作が出品される、「ミッドナイトマッドネス部門」は、最高賞である「観客賞」が設けられている3部門の1つで、独特の世界観を持つ作品を上映しており、“エッジのきいた才能の聖地”とも呼ばれる部門だ。近年では、『世界にひとつのプレイブック』に『英国王のスピーチ』など、最高賞に輝いた作品が必ずオスカーにノミネートされていることや、過去受賞作品には『ソウ』、『ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習』のような全世界大ヒット作品が生まれている。松本監督の同部門への出品は、初監督作『大日本人』、第2作『しんぼる』に続いて3回目となるが、過去2作は松本監督の来場もなく、上映のみの出品にもかかわらず、1,200人を超える観客が押し掛け、大熱狂と共に迎えられた。最新作となる本作は、完成前から映画祭側より熱烈なオファーを受けていたというから驚きだ。豪華女優陣のボンテージ姿の衝撃も冷めやらぬ中、舞い込んできたこの報せに、主演の大森南朋は「松本人志監督のぶっちぎりの世界観の中に居させていただいたことがとても幸せであり、楽しかったです」と、本作に参加した喜びを語り、「一言では語り尽くせない魅力が満載ですが、とにかく純粋に楽しめば良い作品だと思います」とコメント。また、目の肥えたトロント映画祭の観客に向けて、「深夜の上映になるとお聞きしておりますが、この作品は、眠気が襲ってくることは決してありません」とアピールしている。「ミッドナイトマッドネス部門」への3作目の出品は異例とも言え、世界が松本監督の才能を高く評価したということだろうか。すでに北米、フランス、ドイツを始めとする欧州各国、アジアでは香港、台湾、韓国など10数社から、オファーが続々と届いているという。『R100』は10月5日(土)より全国にて公開。