TOKYO FMで46年もの間愛されている人気ラジオ番組「JET STREAM」。同番組がスタジオを飛び出し、5代目“機長(ラジオ・パーソナリティ)”の大沢たかおと共に、東京のサントリーホールへと場所を移して3月1日(金)、コンサート「JET STREAM 2013~Thank you from JAL」を開催した。航空会社・JALが提供する番組とあって、テーマは“旅”。この日行われたコンサートも、通常のクラシックなものとは違い、大沢さんがセリフのような、詞のような不思議な響きをもった言葉で世界各地の歴史を紹介しながら、東京フィルハーモニー交響楽団によってその土地に縁のある曲が演奏されていくという一風変わったスタイル。一見して舞台のようでもあり、本当に飛行機に乗って旅をしているかのような気分にもさせてくれるこのロマンチックな“音楽の世界旅行”に、約2,000人もの観客で満席となったサントリーホールは至福の時間に包まれた。冒頭、暗闇の中にポツリと浮かぶ明かりの中に現れたのは、この旅の案内人となった“機長”の大沢さん。独特の深く甘い声で、ロンドンの名所・ビックベンを始め、パリのノートルダム大聖堂、さらに地中海に浮かぶイタリア・シチリア島などが紹介され、それに合わせてエルガーの「威風堂々」第1番やエンニオ・モリコーネが手がけた映画『ニュー・シネマ・パラダイス』の“愛のテーマ”などが演奏された。中でも、この日観客たちを釘付けにしたのは、実際にポール・マッカートニーやジョン・レノンら「ビートルズ」のメンバーたちがレコーディングの際に使用していたという彼ら専用だったピアノ「ベヒシュタイン」だ。このピアノを「触れているだけで、彼らの魂を感じられる」と紹介した“機長”大沢さんに誘われて降り立った地は、もちろん「ビートルズ」のアルバムのタイトルとなり有名になったロンドンのアビーロード。ピアニスト・横山幸雄によって奏でられる「ビートルズ」の名曲「レット・イット・ビー」は、彼ら縁のピアノを使用しているからか、本当に横断歩道を渡る4人の姿が目に浮かぶような、軽やかでセンセーショナルな響きだった。さらにこの日、4代目機長を務めていた伊武雅刀も登場し、長きにわたる「JET STREAM」の歴史上初の新旧機長のコラボレーションが実現し、客席を沸かせた。最後に舞台上に立った大沢さんは、これまでの見事な機長ぶりとは打って変わって、「これまでの人生でこんなに高貴な場に立ち会ったことがなかったので、もの凄く緊張しました。昨日も全然、眠れなかったんです(苦笑)」と急にしどろもどろに。しかし、「このコンサートは今回で3回目で、まだまだ産声を上げたばかりですが、これからも温かく見守って頂ければ。今日はご来場くださって、本当にありがとうございました」と最後の最後はしっかりと機長らしく観客に感謝を述べ、この日のコンサートはルイ・アームストロングの名曲「この素晴らしき世界」の演奏と共に大きな拍手に包まれながら幕を閉じた。この「JET STREAM 2013~Thank you from JAL」の模様は、3月23日(土)22:00~22:55にてTOKYO FM(そのほか、JFN38局ネット)で放送されるとのこと。ぜひ、あなたも世界の名曲たちと共に音楽の世界旅行を楽しんでみて。
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