絃はADHDと診断されており、ひどい物忘れで生活や学業に支障を来していた。重要なテストの日、絃は目覚まし時計をかけ忘れて寝坊してしまう。ショックのあまり絃は登校せず、いつもは行かない道をさまよって見知らぬ公園に来てしまう。そこで突然、茶髪で派手なメイクのギャル女子高生・朱里に声をかけられる。「あたし発達障害あってさ。ADHDっての。知ってる?」いきなりADHDだと言う朱里に驚く絃。朱里は強引に絃を街へと遊びに誘う。朱里と絃は友達となり、後日も遊びに行くが、絃の母に見つかってしまい、朱里との交際を禁止してしまう。一方で朱里は、自分の物忘れで姉との喧嘩が絶えず、両親からも厳しく言われて家庭内で孤立していた。やがて朱里は絃とのメッセージのやり取りもやめ、次第に部屋に引きこもっていく。朱里と絃との距離は次第に離れ、再び元の日常に戻りつつあったが…。
北宗羽介