冒頭、プラスティックの脳を持ったデイヴィッド・バーンが登場し、人間の脳の進化について語り始める。「人 間の脳は成長と共に衰えていく」。そんな衝撃な研究結果について話を始めるバーン。今回のショーを通じ て、彼は現代のさまざまな問題について問いかける。コミュニケーションの大切さ、選挙の重要性、人種問題......。混迷の時代を生きる現代人の意識をゆさぶる物語が語られていく。今回の舞台でバーンは意識的に何もない空間を選び、マイクやドラムセットもなくし、新たな仲間である11人のミュージシャンやダンサーと舞台の上を縦横無尽に動きまわる。パントマイムや前衛パフォーマンスの要素も取り入れた斬新な振り付けを担当したのは、過去にもバーンの舞台も手がけたアニー・B・パーソン。プロダクション・コンサルタントもバーン一家のアレックス・ティムバースが担当。
スパイク・リー