郊外の住宅地、その⼀⾓にある上埜家。さくらは⺟親と2⼈で暮らしている。仕事を辞めたさくらは、友⼈の頼みから保育園で⼀時的に働くことに。そこで園児の保護者である、新藤と出会う。やがて彼に、幼い頃から離れて暮らす⽗の姿を重ねるようになるさくら。ある晩、新藤家で⼣飯を作ることになった彼⼥は、かつての⽗親に関する“ある記憶”を思い出す。⼀⽅、古くなった家を⼿離すことに決めた⺟。桜舞う春、久しぶりに⽗が帰ってくる──。
宮崎彩