一条悟は、子どもの頃から勤勉に励み、東京の有名大学に進学。そこで出会った水瀬千晶に想いを寄せるようになるが、なかなかうまくいかず就活も思い通りにいかない。そんな卒業を控えたある日、突如として霊的な存在とのコンタクトがはじまる。大手商社に就職した後も悟の勤勉な姿勢は変わらず、異例のスピード出世を果たし、恋愛においては立花美穂と出会い互いに惹かれ合っていく。そんな公私ともに順風満帆な生活を送る日々の中で、悟の心の中で次第に強くなる“自分の思想を世の中に説く”という使命。その人生を決断するためには、今まで悟が築いてきた社会的地位、そして大切な人とこの先過ごすであろう生活を捨てなければならなかった。
赤羽博