南イタリア・カラブリア地方。山羊の群れを追う年老いた牧夫は、ある晩、病に倒れ静かに息を引き取った。翌朝、仔山羊が誕生するが、初めての放牧で群れからはぐれてしまう。山中の大木に身を寄せて眠りにつく仔山羊。やがて季節は冬から春に変わり、大木は倒され村の祭りの象徴となる。祭りが終われば、昔ながらの手法で炭焼き職人によって木炭に生まれ変わる。自然界の4つの命が形を変えながら大きなサークルを描く様子を、一切のセリフを廃した美しい映像の中で語られている。カンヌ映画祭・監督週間で上映され、絶賛されたミケランジェロ・フランマルティーノ監督の長編第2作。
ミケランジェロ・フランマルティーノ