水道工の磯辺裕次郎(宮迫博之)は、妻に家を出て行かれてからというもの、娘の咲子(仲里依紗)と親子ふたりで暮らす、独身の中年男性。父親の急死で多額の遺産を手にすると、突然喫茶店を始めることを決意し、いい加減な経営方針を掲げながらも“純喫茶磯辺”を開店させる。すると、若くて美しい素子(麻生久美子)と名乗る女性がバイトの募集を見てやってきた。裕次郎は即採用を決めると経営そっちのけで素子を口説くことに心血注ぎ始める。そんな磯辺に客がやってくる訳もなく、裕次郎はあの手この手を使って客寄せを始めるが、なかなか成果をあげることができない。しばらくして店に客が入るようになるが、類は友を呼ぶかのように磯辺に集う客はみな、おかしな客ばかりで…。
吉田恵輔