また、ヤンという役については「主人公は観客の共感を得てストーリーを引っぱる役なので、観客に好かれないといけません。『グッバイ、レーニン!』は母親への愛を描いていて共感を得やすかったのですが、今回のヤンの人柄を表現するのは難しかったです」と言うように複雑な内面を持つ人物を演じる上での苦労もあったようだ。そのヤンを中心とする男女3人の関係も気になるところだが、「実は僕も経験があるのでそれを元に演じました」と衝撃の(?)発言も飛び出した。「とてもひどく愚かなことですが、だからといってそれをする人を悪人と決めつけることはできないと思います。なぜなら行為と人間性は違うからです。それは観客の皆さんにもわかってもらえるはずです」。ちなみに紅一点のユールを演じたジュリア・ジェンチは『Sophie Scholl - Die letzten Tage』という作品で2005年のベルリン映画祭最優秀女優賞を獲得した。